topics & News to Home
霞山会とは
月刊『東亜』
講演会・シンポジウム
中国への研究留学
日本への研究留学
東亜学院中国語学校
東亜学院日本語学校
日中交流
霞山会館
交通案内
各種お申し込みForm

■中国マクロ経済分析
 慶應義塾大学駒形研究会

■霞山学生会
■リンク集
■サイトマップ
一般財団法人霞山会
東京都港区赤坂2-17-47
赤坂霞山ビル
TEL.03-5575-6301
FAX.03-5575-6306

韓国百名山

第43回 盧嶺山脈を代表する名山 雲長山
2017-12-26. 森正哲央
1226morismall.jpg
西峰から見た雲長台(右)と東峰(左)
全州(人口65万)の西20キロの高地に位置する雲長山は、全羅道北東部から南西へとのびた蘆嶺山脈を代表する山だ。全羅北道完州郡と鎮安郡の境界をなし、アクセスが少々不便だが、岩の多い勇壮な稜線から、広々した展望が満喫できる。

頂上は500mほどの間隔でそびえる3つのピークからなり、真中にそびえる雲長台(1126m・中峰・上峰)が主峰だが、東峰(サムチャン峰)が最も高い。西峰(1120m)は七星台、独帝峰とも呼ばれる岩峰となっている。雲長山の西には硯石山(960m)、東には幞頭峰や九峰山(1002m)がつらなり、中でも9つの峰が鋸刃のように並ぶ峻険な九峰山は、雲長山とともに人気の探訪コースとなっている。

東北麓を流れる大仏川渓谷(朱子川渓谷)のうち、明徳峰(845m)と明道峰(863m)に挟まれた約5キロの区間は雲日岩・半日岩と呼ばれ、鎮安を代表する避暑地だ。奇岩絶壁の続く渓流は山蔭にあって、陽が半日の半分しか射さないことから夏でも涼しい。

鎮安郡側は、朱川面大仏里の外處士洞と内處士洞、富貴面の弓項里や黄金里、程川面の鳳鶴里が、完州郡側は東上面の新月里(雲長山休憩所)や詞峰里が登山口となっている。今回は朱川面大仏里の内處士洞をスタート、雲長山から九峰山まで縦走した。

鎮安邑の街を出たバスは一路北へ向かい、20分ほどすると下山予定地、朱川面雲峰里を通過する。九峰山の東麓にあたり、左手に鋸歯型の尖峰が仰げた。朱陽里の集落に着いたら、バスは西へと方向を変え、朱子川沿いを走る。バス車窓からも、岩の間を縫って流れる雲日岩・半日岩の清流が見える。日が当たらないためか雪が残り、凍てついて見るからに寒そう。

朱子川の上流、内處士洞の駐車場で下車した。簡易トイレのほかは特に何もない。山行の準備をしていた50歳代の男性と挨拶を交わす。論山から車で来たという金さんで、同じコースを歩くことがわかったので、連れ立って一緒にスタートした。

車道を少し戻り、左折して小道へ入る。登山者向けの宿があるのか「雲長山チンポ山荘」と刻まれた巨石が立っている。川を渡り雪の積もった小道を進む。民家の前を過ぎ、15分ほど先で山道へと入る。右手が朱子川上流の沢にあたり、足元にはごろごろと石が多い。山行の安全を祈って登山客が積んだのか、小さな石塔がたくさん目に付く。左岸へと渡ると勾配が増し、沢沿いに直登するとハルモク峠にでる。ここで雲長山休憩所(東上休憩所)からの道と合流する。

さらに約200m登ると硯石山との分岐で、ササの道をつめると展望があけ、目前に西峰のピークが現れた。最高所の岩上には「七星台 海抜1120M」と刻まれた小さな頂上標識が立っている。東の雲長台と東峰へはアップダウンのある稜線が続き、西には幾分低いところに硯石山が対峙していた。

西峰から東端の九峰山までは8.8キロ。木々は疎らで稜線からの展望は良い。すぐ隣の雲長台までは20分。西峰よりはなだらかで、新しい頂上標識と、漢字で「大三角點」と刻まれた古い標識が立っている。東峰へは急勾配もあって滑りやすく、ところどころ固定ロープを手に移動する。東峰の山頂で大休止をとり弁当を広げた。

東峰からは、縦走区間では最も低いカルクミ峠(841m)へ向けて下降。標高差で290m。南の程川面鳳鶴里と北の朱川面大仏里を結ぶ林道を横切り、すぐにまた山道へ入る。しばらく人が歩いた形跡がなく、思った以上の深雪に足をとられる。

40分ほどの登りをこなすと、なだらかな尾根で眺めも良い。南には富貴山(806m)の後方に馬耳山の双耳峰が、その特徴ある頭を覗かせていた。ミズナラの樹林を下って再び峠(968m)の林道を突っ切る。ササが多い山道を20分も登ると幞頭峰。東の展望があけ、九峰山越しに龍潭湖が霞んでいる。晴れていればその先に徳裕山が見えるはずだ。

夕暮れを迎え、薄暗くなってきたので先を急ぐ。幞頭峰から九峰山へは思った以上に距離があり、上り下りを繰り返す。道標が不正確で、いくら進んでも表示距離が減らない。九峰山(将軍峰・天皇峰・九峰)頂上に着いた頃にはすっかり日が暮れる。ベンチと案内図があり、写真を撮ったらすぐ下山開始。

のっけから空に飛んでいきそうな急下降で、固定ロープを握りしめて慎重に進む。懐中電灯を照らしながら下ること30分、長い鉄段を抜けるとトンネミ峠にでた。やっと緊張がとけ、ひと息つく。さらに10分下り、小屋のような天皇庵を過ぎたら平坦な道となった。貯水池の横を過ぎ、朝バスで通った車道にでる。真っ暗闇のなかでヒッチハイクを試みるが、簡単には停まってくれそうにない。ちょうどそこへ鎮安19時発の最終バスが通りかかり、なんとか内處士の駐車場まで戻ることができた。金さんに車で論山まで送ってもらい山行を終えた。

●アクセス(バス)
・鎮安邑〜内處士洞 6本。始発8時〜終発19時