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【更新】中国のガウディ?:瓷房子  東福大輔
2017-04-26

天津駅のちょっと南、赤峰道(チーフェンダオ)という道をとおりかかると、異様な建物の姿が目に飛び込んでくる。無数の花瓶が塗りこめられた壁の向こうに「China」の文字が浮かび、その文字がまとわりついている洋館に目を凝らすと、屋根、窓、手すりには隈なく陶片が貼られている。天津は景観が緻密に管理されている都市のひとつだが、その中でもとりわけ静かなフランス租界に強烈なインパクトを与えている。

陶片を貼り付けたデザインというと、アントニ・ガウディ設計によるバルセロナの建物群があるが、あれは曲面を装飾するために平たいタイルを割ってモザイク状に貼り付けたものである。それとは違い、ここでは壺や茶碗といった中国の骨董を割ったものが、色や部位ごとに分類されて貼り付けられている。覆い尽くしている陶片のおかげで、建物の外観には白地の肌にコバルトの青色が映えている。この青を焼成する技法は元時代に完成して「青花(チンフア)」と呼ばれ、日本にも「染付(そめつけ)」として伝来した。同時代にヨーロッパの権力者たちをも魅了し、ウェッジウッドやロイヤルコペンハーゲン、マイセンといった追従者を生んでいる。中国が生んだ世界最高の技術であり、中国人の「愛国心」を満足させる格好の素材でもある。

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