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韓国百名山

第49回 全国屈指のツツジ名山 黄梅山 
2018-10-03. 森正哲央
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ツツジ畑が広がる黄梅平田
今回は、シーズンを大きくズレてしまったが、小白山や智異山パレ峰、琵瑟山などと並ぶ全国でも指折りのツツジの群生地、慶尚南道の北部山間部に位置する黄梅山を紹介したい。毎年5月初旬から6月にかけて、頂上直下の広大な黄梅平田(平田とは高所の平地を指す)が紅色に染まり、多くの家族連れ、写真愛好家らが行き交う。

黄梅平田のほか、眺めの良い北東部の稜線、切り立った東南部の岩峰と、バラエティに富んだ顔を持つ。陜川側、山清側ともに山頂近くまで車道が通じ、大型駐車場も整備されているので、手軽に山頂に立てる一方で、本格的な山行も味わえる。

陜川側は1983年、郡立公園に指定されている。黄梅山の名については、山頂からの眺めが梅の花に見えるためとも、黄は豊かさ、梅は高貴を意味するともいわれる。今回は陜川側から稜線をたどり、黄梅山の多彩な魅力を満喫してみた。

前日は陜川邑に泊まり、翌朝、路線バスで登山口へ向かった。黄梅山行きのバスは一日3本、大回りするので1時間40分もかかる。後にわかったことだが、大邱から陜川、晋州行き直通バスに乗車、陜川郡三嘉面で乗り換えるのが便利とのこと。

陜川側には、黄梅平田すぐ下のオートキャンプ駐車場とイチョウの木駐車場、麓のトクマン駐車場がある。祭りの期間中、トクマン駐車場より上はマイカーの進入が禁止だったが、シャトルバスが運行していた。

トクマン駐車場そばで下車、まずは車道を登っていく。法蓮院入口を過ぎ、独立家屋登山口から山道へ。さっそくの急登で、パクトムと呼ばれる岩場を抜ける。トムとは岩を指す慶尚南道の方言とのこと。展望があけ、頂上へと続く新緑の稜線、紅色の黄梅平田、モサン峠一帯の露岩がぐるっと見回せた。

土饅頭の墓を過ぎた辺りから勾配が緩やかになる。パクトム三叉路を過ぎたら、蓮花井と呼ばれる平らな湿地帯で、この辺りもツツジが多い。アップダウンしながら進むと北側の視界もあけ、青々とした陜川湖が望める。陜川ダムによってできた美しい人造湖で、湖畔には陜川湖ウォーターワールドがある。さらにケルンの立つハルミ山城址を過ぎる。

頂上までは約4時間。起伏がある上に距離もあり、思った以上に歩き甲斐がある。固定ロープを垂らした岩場もあるが、特に危険な場所はない。松やミズナラの小木が茂る明るい稜線は展望にも恵まれ、随所でツツジが彩りを添えてくれる。

男性3人組と親しくなり、風通しの良い木陰で冷えたマッコリをもらい、しばし歓談。韓国鉄鋼大手ポスコの社員で、光陽から来たとのこと。ポスコマンの中には山男が多いのか、なぜかよく出会う。

3賢人の伝説が残る三峰を越え、大勢のハイカーで混雑する山頂へ。これから向かう黄梅平田から登って来た人たちが多いようだ。最高部の露岩に頂上標識碑が立っている。晴れていれば西に智異山、北に徳裕山と伽耶山が望めるが、霞んで遠望がきかない。山清側の駐車場でカラオケ大会が開かれているのか、ときどき歌声が風に運ばれてくる。

長い木段を抜け、山行のハイライト、黄梅平田へ向けて一気に下降する。ツツジ畑の規模は、パレ峰や琵瑟山に比べても大きく、まるで薄紅の絨毯へと舞い降りる気分。映画撮影のため復元した城門を右手に、陜川側のオートキャンプ駐車場を左下に見ながら高原をぶらり散策する。大勢の家族連れや若者が写真を撮りあい、朗らかな春の一日を満喫している。

広い尾根をツツジ畑の南端まで来たら樹林へと入っていく。鞍部から再び登り、木の階段抜けるたらモサン峠。展望の良い露岩上に石碑と石積が立っている。峠からは、黄梅山城址、純潔岩、国祠堂を通る尾根道と、急階段を下り霊岩寺址へ抜けるコースがあるが、今回は距離の短い後者へ。

黄梅山城址は文禄・慶長の役(壬辰・丁酉倭乱)の激戦地。純潔岩は、男女関係にだらしないと挟まれて出られないといわれる伝説の大岩。国師堂は、無学大師が祈りをあげた場所で、今も陰暦3月3日には、地域住民が村と国の安泰を祈願している。

モサン峠から少し戻って左折すると小広場のようなムチゲ址。韓国一の明洞(風水上の吉地)とされ、ここに墓をつくれば子々孫々繁栄するが、そのかわり国全体が飢饉に見舞われるといわれているとか。さらに下ると帆柱岩が佇立した露岩にでる。目前に切り立った岩峰が迫り、立体感ある風景にしばし立ち止まる。黄梅山が「嶺南の小金剛」と呼ばれるのは、この辺りの風景によるものだろうと納得した。

急な鉄段を下りきったら、あとは露岩の多い道を行くこと20分で車道にでる。左折すると統一新羅時代の古刹・霊岩寺址で、右折すると約400mで佳会面屯内里カム岩村につく。民泊や食堂、モサン峠駐車場がある。

●アクセス
・大邱西部バスターミナル〜三嘉面 1日3本
・三嘉面〜トクマン 1日4本
・陜川邑〜トクマン 1日2本