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韓国百名山

第48回 岩肌が印象的な報恩の聖山 俗離山
2018-08-07. 森正哲央
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伝説が語り継がれている文蔵台
韓国八景のひとつにも挙がる俗離山は、首都圏からも比較的近く、毎年大勢の行楽客が訪れる人気の山の一つだ。標高はそれほど高くないが、侵食と風化によって花崗岩の岩肌が切り立ち、古くから聖山としても敬われてきた。その変化に富んだ相貌は「八峰八台八石門」とも表される。最高峰の天王峰(1058メートル)をはじめ8つの峰が並び、8つの巨岩、8つの石門が自然の妙を見せていることを表わしたことばだ。

俗離山の名については、新羅時代、高憎の真表律師がそばを通ると牛がひれ伏したのを見て、農民たちが真表律師に従い入山したことにちなむとも、信心が牛にも劣ると恥ずかしく感じた農夫が、髷を切り落として俗世を離れ山に籠もったことによるとも言われる。光明山、弥智山、智明山、九峰山などのさまざまな名でも呼ばれた。

1970年、国立公園に指定され、84年に忠清北道槐山郡の華陽洞道立公園を編入した。俗離山自体は公園の最南端に位置し、北には華陽洞九曲、仙遊洞九曲、双谷九曲の渓谷、宝賠山、百岳山、大耶山、君子山など700―900メートル級の峰々がつらなっている。

また、俗離山から南の兄弟峰、九屏山へのびる約44キロの稜線は、99年に報恩郡が忠北アルプスと命名、山岳観光地として整備を進めている。「報恩俗離山」とも称されるように、表玄関となるのは、朝鮮美術の宝庫と呼ばれる法住寺のある報恩郡側。登山コースも多く、旅館や食堂などの施設が集まっている。今回は報恩郡俗離山面舍乃里から緩やかな文蔵台コースで登り、天王峰まで稜線を移動、再び舍乃里へと戻った。

報恩の街から舍乃里の門前町まではバスで約15分。立派なバスターミナルまであり、一大観光地であることを物語っている。智異山には松が多いが、なかでも旅館村入口にある樹齢800年ほどの大松は正二品松や輦松とも呼ばれ、天然記念物に指定されている。李朝第7代国王の世祖が乗った輿(輦)が通りがかると枝が自ら避けたので、正二品の官職が与えられたことにちなむ。

広いメインストリートからは、智異山の白い岩肌が遠望できる。達川にかかる俗離橋を渡り、彫刻公園とレイクヒルズ観光ホテルの前を抜ける。第2俗離橋を渡ると観覧券売場で、法住寺まで約900メートル余り大樹の表参道をたどる。法住寺は553年、インドから仏経を持ち帰った義信祖師(生没不詳)が創建した。五層木塔形式の捌相殿、双獅子石燈、石蓮池が国宝に指定されている。

境内をひと巡りしたら達川に沿って舗装道を進む。貯水池を左に見て、脱骨庵との分岐を過ぎ、洗心亭休憩所の分岐にでる。右の道は下山時に通るのでここは左へ。砂利道となり、勾配が増す。福泉庵を右手斜面に見て、休憩所を過ぎる辺りから本格的な山道となる。新羅時代に創建された福泉庵は、世宗が国運隆盛と皇后の健康回復を祈願した由緒ある庵子だ。

ヨンパィ谷をつめ、売店のある普賢峠にでる。ここから北東へ向きを変える。巨岩の横を抜け、小橋を渡ると中獅子庵との分岐で、さらに冷川谷へと進む。ところどころ大きな岩があり、冷川休憩所を過ぎて30分余り、広い尾根にでた。

通信中継所の前から急な鉄段を登り、天を衝くような文蔵台(雲蔵台)に立つ。観音峰をはじめ、露岩が幾重にも重なった雄大な景色が広がり、いくら眺めても飽きない。霊験あらたかな文蔵台に3度登ると、天国に行けるともいうそうだ。

南の天王峰を目指す。文殊峰、神仙台、立石台、毘盧峰、天王石門を通る約3.4キロの道のり。起伏はそれほどないが、巨岩の間を縫うように進むので思ったより時間がかかった。直立した立石台は、李朝中期の名将で、反清の民族的英雄、林慶業が俗離山に籠もって修行していた時に持ち上げ置いたといわれている。

巨岩が覆い被さった天王石門を抜け、洗心亭休憩所への分岐を過ぎると山の雰囲気が一辺、ササが繁茂した潅木林の道となる。ヘリポートを過ぎ、なだらかに登っていくと天王峰の頂上。展望はよく、尾根道を振り返ると、文蔵台が頭を出していた。
 
先ほどの分岐まで戻ったら、洗心亭休憩所へ向けて下る。上庫庵との分岐を過ぎ、さらに上歓石門をくぐる。古人のものか、岩には李徳秀という名が大きく彫ってあった。洗心亭で朝の道と合流、再び貯水池の横を抜け、旅館村へと戻った。

●アクセス(バス)
俗離山へは各都市から直通バスがでている
・東ソウルバスターミナル―俗離山 12本・13時―20時
・大田バスターミナル―俗離山バスターミナル 11本・1時間40分所要
・清州バスターミナル―俗離山バスターミナル 25本・1時間40分所要
・報恩―俗離山面舍乃里 農漁村バス1本。8時10分