乱反射する中国像は中国への不透明イメージをさらに加速しています。本講座では、ネット流行語に象徴されるひとびとの社会意識のありようから現代中国社会を捉え返し、社会心理学に即してそのスケッチを試みます。その上でこうした社会意識に対して政治がどのように対応すべきかを検討することにしています。第1回講座では、経済、政治等各領域における分岐/亀裂を概観します。上下、左右、前後、つまり富の集中という面での上下/貧富軸、思想イデオロギー面の左右軸、そして出生世代の相違による前後の軸で、中国社会に亀裂が走っていることを見ます。断裂社会は、世代間の分岐以上に世代内に大きな分岐があることに集約されています。ここから、勝者と敗者の二極構造を指摘することで、従来中国社会主義が語ってきたイデオロギー的な階級対立を遥かに上回る勝者集団と弱者集団との間の新たな階級対立が現代中国社会を覆いつつあることを示します。
■日 時:2025年5月9日(金)14:00―15:00
■テーマ:第1回 中国社会をどのように捉えるか
■講 師:菱田雅晴(法政大学名誉教授)
■費用/形式:無料/ウェビナー
■お申し込み:<こちら>からお申込みください。(5月7日(水)12時締切)
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