第1回講義で概観した中国社会の構造的な分岐・亀裂をひとびとはどのように認識、理解しているのでしょうか。上下、左右、前後の対照軸の中でも、特に所得レベルの勝敗に注目し、リッチ層、プア層の二極分化をもたらす背景とは何なのか、それを決することとなる要因へのひとびとの理解とその評価をサーベイデータによって検討します。富めるものはなぜ富み、貧しきものはなぜ貧しいのか、それは本人自身の能力、努力ゆえ?それとも社会、制度の仕組みゆえなのか?こうした比較から、プレ習近平期(ー2012)が実力、努力、運というメリトクラシーによるユーフォリア=全能感がなお色濃かった時代であったのに対し、習近平期 (2012ー) を迎えてからでは腐敗、不公正、不公平ゆえに努力も虚しいという諦念と不安の時期となったことを明らかにします。その結果として個人を超えたヨリ大きな存在、民族、国家へと希望を仮託する情況をも検討します。
■日 時:2025年5月23日(金)14:00―15:00
■テーマ:第2回 断裂社会への理解:富めるものはなぜ富み、貧しきものはなぜ貧しさにとどまるのか
■講 師:菱田雅晴(法政大学名誉教授)
■費用/形式:無料/ウェビナー
■お申し込み:<こちら>からお申込みください。(5月22日(木)12時締切)
★第1回目は、<YouTube・霞山会放送局>よりご視聴いただけます。
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