韓国社会は「分断」が深化している。進歩と保守の理念対立によって、対北朝鮮・対日本・対中国の姿勢が正反対だ。たとえば、尹錫悦大統領が率直すぎる日本観を口にすると、野党は猛反発する。与野党間の論争からは、李朝時代の政派間の権力闘争である「党争」を髣髴とさせるほどである。それは文在寅政権下で深まり、尹錫悦政権下でも変わらない。第３回では、その「分断」ぶりと任期の折り返し点を年内に迎える現政権を検証し、世界的な「選挙イヤー」のなかで4月10日に実施される総選挙の行方についても読み解く。