『東亜同文会初代会長 近衞篤麿評伝-その四十年の生涯-』嵯峨隆(霞山アカデミー新書)
『東亜同文会初代会長 近衞篤麿評伝-その四十年の生涯-』嵯峨隆
霞山アカデミー新書 2022年12月25日発売
■序章
■第一章 近衞篤麿の成長過程と学問生活
一 京都時代の生活
近衞の家系/幼少時の教育
二 東京での生活
漢学から英学へ/療養生活を送る
三 ヨーロッパ留学に至るまで
海外留学を志す/ヨーロッパへ旅立つ
四 近衞篤麿の留学生活
ドイツ語の学習を始める/宗教に関する論争
/日本とアジアを考える/ライプツィヒに移る
■第二章 議会政治家としての近衞篤麿
一 政治活動の開始
貴族院議員となる/「国務大臣責任論」
二 初期議会での近衞の活動
精神社の結成/新聞紙条例改正問題/地租価格修正問題
三 伊藤内閣への対決姿勢
議会解散への批判/高まる伊藤批判/政党政治への期待
四 海洋および北海道開発問題
海洋国家としての日本/北海道開発論/北海道協会の設立
/鉄道敷設計画/北海道協会の解散
■第三章 近衞篤麿における華族・教育・文化
一 近衞篤麿の華族論
華族の誕生/華族に対する批判/華族の病状と療法
二 学習院院長として
大学科の設置/校風の改革/校舎の移転
三 普通教育および女子教育の拡充
教育予算問題/普通教育の拡充/女子教育への支援
四 浄土真宗普及への関与
近衞と仏教/奥村兄妹と近衞/近衞の側面援助
五 伝統文化の保存について
平安遷都千百年紀念祭/古社寺の保存/修史の重要性
■第四章 アジア主義者としての近衞篤麿
一 同人種同盟論の提示
人種対決の理論/海外での反響/荒尾精一門の合流
二 東亜同文会の結成
同文会と東亜会/東亜同文会の結成/東亜同文会の事業
三 中国変法派への対応
康有為の来日/政界各人の多様な対応/康有為の国外退去
四 海外視察の旅 ―新たな人脈形成―
七ヵ月余の視察に出る/劉坤一、張之洞との会見/海外視察の印象
付 東亜同文書院の創設
学校設立計画の進展/東亜同文書院の開校/興学要旨と立教綱領
■第五章 東南互保から満洲問題へ
一 義和団事件と東南互保
義和団事件への対応策/東南互保への対応
二 国民同盟会と近衞篤麿
無形無名の団体/国民同盟会の創立/国民同盟会の活動
三 ロシアと満洲問題をめぐって
国民同盟会への期待/満洲開放策/満洲還付に向けて/国民同盟会の解散
/対露同志会の結成/近衞内閣待望論
■終 章
■参考文献
■あとがき
【著者略歴】
嵯峨隆(さがたかし)
一九五二年、秋田県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門は中国政治史、思想史。香港中文大学亜洲課程部留学(一九七九~八〇年)。八戸大学(現・八戸学院大学)専任講師・助教授(一九八二~八九年)、静岡県立大学国際関係学部助教授・教授(一九八九~二〇一七年)を経て静岡県立大学名誉教授。
著書『近代中国アナキズムの研究』(研文出版、一九九四年)、『中国黒色革命論|師復とその思想』(社会評論社、二〇〇一年)、『戴季陶の対日観と中国革命』(東方書店、二〇〇三年)、『アジア主義と近代日中の思想的交錯』(慶應義塾大学出版会、二〇一六年)、『人物からたどる近代日中関係史』(共編著、国書刊行会、二〇一九年)、『アジア主義全史』(筑摩書房、二〇二〇年)、『頭山満| アジア主義者の実像』(筑摩書房、二〇二一年)など。
Amazonでのご購入は<こちら>からどうぞ。
その他、 <東方書店>・<内山書店> からも購入できます。