濱本良一：讀賣新聞 元論説委員・元中国総局長、国際教養大学元教授
霞山会刊行の月刊誌『東亜』で「中国の動向」を連載中の濱本氏が、中国を中心とするアジア情勢について、丁寧にわかりやすく解説します。本人の取材と他では聞けない豊富な情報に基づいて、毎回時事情勢に切り込みます。

YouTube霞山会放送局　濱本良一チャンネル第16回をアップロードしました。
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第16回は、10月末に68歳の若さで急死した李克強前総理を偲びつつ、関連した情勢について見ていきます。3月の引退後も、夏には観光地で元気な姿が目撃されていた李氏の逝去は唐突に感じられ、死への疑義を含めて憶測交じりの情報も飛び交っています。またかつて、周恩来氏や胡耀邦氏の逝去を受けて起きた二度の天安門事件の再来を恐れ、当局が追悼活動を一部制限したとも伝えられています。しかし李氏ゆかりの地では、住民による自発的な献花などが行われ故人の人気を感じさせる動きも広がりを見せました。ただ、改革派指導者として優れた才能を持ちつつも、習近平国家主席に権力が集中していく中、徐々に実権を失っていき、その姿はかつての趙紫陽総理を彷彿とさせるものでした。李氏追悼の動きが、過去二度の天安門事件のような動きには繋がらなかったのは、彼自身の政治的弱さも原因だったのかもしれません。

■テーマ：「李克強追悼の花輪は何を物語るのか」（収録日：2023年11月6日）

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