8月最後の金曜日、6班に分かれ、施設見学に行ってきました。
今回その４回目、造幣局さいたま支局です。（中文版）

硬貨を鋳造している造幣局は、大阪、広島と埼玉にあり、さいたま支局では、通常の硬貨のほか、記念硬貨と勲章をつくっています。

博物館の方では貨幣の歴史と、これまでに作られてきた記念硬貨やオリンピックのメダルなどが見られます。工場見学では、通常の硬貨や記念硬貨、勲章を実際につくっている様子をガラス越しに見ることができます。

見学した時は、今年の貨幣セットである、アニメONE PIECE」がテーマの貨幣セットに色を付けているところと、その硬貨を納める箱を準備しているところを間近に見ることができました。……が、どのクラスにも2、3人は「ONE PIECE」が好きだという学生がいるのですが、訪問したメンバーにはファンがおらず（！）、ほかの工程は「すごいですね」「細かいですね」と熱心に見ていたのに、そこは割とそっけなく通り過ぎていきました……。

博物館入口にある、実際の重さの千両箱や、日本銀行に納められる際に硬貨が入れられる袋（十数キログラムになります）は、皆結構本気で持ち上げてみていました。

“在见学参观结束后，有一个体验100万日元重量的环节，真的很重，一只手要提起来很辛苦。（見学後に、100万円の重さを体験できるコーナーがありますが、本当に重くて、片手で持つのは大変でした。）”

鋳造する硬貨の金属は、左のような塊から右のように薄く延ばし、既定の厚さにしてから円形にくりぬきます。さいたま支局にはそのくりぬかれた円形（えんぎょう）の状態で運ばれてくるとのことです。

見学では、そのあとの、記念硬貨や勲章の製造過程、通常の硬貨を製造する機械などを見学しました。硬貨の鋳造数のグラフでは、その増減の背景がわかるか問われ頭を悩ます場面も。
“70年代是造币量最多的年代，因为自动贩卖机的普及。（1970年代は、自動販売機の普及で硬貨が最も多く作られた時代だったのですね。）”
消費税の変遷、自動販売機や電子マネーの普及といった“歴史”も知りました。

皆が目を丸くして見入っていたのが、500円硬貨の偽造防止技術。
“500円的防伪工艺，又漂亮又实用。（500円玉の偽造防止技術は、きれいで実用的です。）”
ギザギザや透かしなどが見えるように置いてある顕微鏡を交代で見ては「本当だ」「小さい」「見えないくらい」と言っていました。

ここで作られたオリンピックのメダルや各勲章の展示もあります。
“看到了2020东京奥运会的金、银、铜奖牌，从电视上看觉得奖牌很小，但实际上却很大很厚，看起来很有分量，无法拍照真的很可惜。（2020年東京オリンピックの金、銀、銅メダルをテレビで見たときは小さいと思っていましたが、実際は大きくて厚みもあり、重そうでした。写真を撮れなかったのが残念です。）”
“2020年的奥运金牌做的好大好厚。上色后的徽章好看的令人惊讶，能用机器直接上色还挺厉害的。（2020年のオリンピック金メダルは大きくて厚みがありました。色付けされた勲章はきれいで驚きました。機械で色付けできるなんてすごいです。）”

“看到了国民荣誉奖的奖牌，在获奖名单上看到了偶像羽生结弦，还有颁奖时的照片，真的很激动很开心。（国民栄誉賞の盾を目にして、さらに授賞者リストにアイドル羽生結弦選手の名前を発見、授賞時の写真も見ることができて本当に感激しました。）”　
羽生選手のファンなのでしょう、それまで熱心に、でも静かに見ていたある学生が、興奮気味に「写真を撮ってもいいですか？」と聞いて撮っていたのがこの写真。