フェイク情報に御冠
10年同居していた中国人の “姐” jiě がいます。時々出張で来日し、来る前には欲しい物を聞いてくれます。
今回はお菓子をねだりました。確か3字でAABのような名です。
何だったかしら…… “沙” shā がついたはず……あと “鱼” yú も……。魚の絵だったから間違いない、そうだ! “沙沙鱼” shāshāyú だ!
しかし “姐” jiě 曰く「スーパーを3軒回ったけど見つからない」。
翌日は「店員さんも知らないって」。
更に数日して「 “沙沙鱼” shāshāyú はないけど “脆脆鲨 ”cuìcuìshā ならあったわよ。間違えたんじゃないの」
そうでした。何でもちゃんと声に出してみないといけません。
字を見ただけで分かった気になっているから、こういう事が起きるのです。
“鲨” shā は “鲨鱼” shāyú (サメ)という語に使う字。私はこの字を上下に分け、 “沙 shā + 鱼 yú” でテキトーな名を作っていました。
“姐” jiě の憤懣:「全くコレ買うのに何日かかったと思ってるのよ。しっかりしてよね。お店で “沙沙鱼! 沙沙鱼!”Shāshāyú!Shāshāyú!って馬鹿みたいじゃないの。絵だってよく見なさいよ。普通の魚にあんな牙ないわよ。サメでしょ、サメっ!」
(中国語学校教頭 落合理子)
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《傻瓜通讯ー中国語珍道中》は、「東亜学院季報」に掲載していたものを毎月第1木曜日に再掲しています。
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