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お肉いろいろ

お肉いろいろ

初級で習う語に “猪肉” zhūròu(ぶた肉)、“鸡肉” jīròu(とり肉)、“牛肉” niúròu(ぎゅう肉)などがあります。
1字で“肉” ròu とだけ言えば、中国では普通「ぶた肉」を指すことも割に早い時期に教わります。

一方、“肉馅儿” ròuxiànr(ひき肉)はなかなか習いません。“馅儿” xiànr は「細かく砕いたもの」を指します。語の並べ順が “×馅儿肉” にならないのが悩ましいところです。
“猪肉” zhūròu などとは発想が違って、「肉の “馅儿” xiànr 状になったもの」と考えるのでしょうか。

肉の形状を見てみましょう。
「薄切り」なら “肉片儿” ròupiānr、
「細切り」は “肉丝” ròusī、
「ブロック」が “肉块儿” ròukuàir、
「さいの目」は “肉丁” ròudīng……いろいろあります。

“肉松” ròusōng は何でしょうか。これは「肉のでんぶ」です。
中国語の “松” sōng には「緩い/締まっていない」「密集していない/ぱらっとしている/ほぐれている」のイメージがあります。「松葉を見なさい。針のようで、すかすかと透き間が空いているでしょう」と仰った先生がいらっしゃいます。……話がそれました。

「赤身の肉」は “瘦肉” shòuròu、「脂身」は “肥肉” féiròu です。“息肉” xīròu(ポリープ)も嫌ですね。スポーツを楽しんで健康な “肌肉” jīròu(筋肉)をつけたいものです。
なお、この “肌” jīは「はだ」ではありません。「はだ」は “皮肤” pífūで、この “肤” fū の日本字は「膚」です。簡体字 “肤” fū は形声文字。体を意味する “月” yuè(にくづき)に、声符 “夫” fū を併せたもので、見るたび「よくできてるなあ」と思います。

今夜は “烤肉” kǎo ròu(焼肉)、“东坡肉” dōngpō ròu(ぶたばら肉の醤油煮込み)、それとも “涮羊肉” shuàn yángròu(羊のしゃぶしゃぶ)?
食べ過ぎによる “长肉” zhǎng ròu(お肉がつく)にお気をつけ下さい。


(中国語学校教頭 落合理子)・・・・・・

《傻瓜通讯ー中国語珍道中》は、「東亜学院季報」に掲載していたものを毎月第1木曜日に再掲しています。
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