中国語学習を通じて得たもの
各位老师、各位同学,您好!
速成講座81期卒業生の西村(xicun)と申します。
東亜学院での半年間、中国大連での4年半におよぶ駐在期間を経て一皮も二皮もむけて大成長して日本に帰ってきました。
本コラムは下記構成で記載していますので、ご興味のある部分だけお読みください。
1.東亜学院での鍛錬 ~速成講座で、留学生との交流など~
2.中国語の面白さ、奥深さ ~中国語を通して知る中国文化~
3.勉強のコツ ~中国語にハマる~
4.中国駐在生活 ~日系企業での話~
5.中国語を学んで得られたこと ~中国の友人~
6.中国旅行の思い出 ~日本では得られない感動~
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1.東亜学院での鍛錬 ~速成講座で、留学生との交流など
こちらのコラムを読まれる方は「受講を考えている」方が多いのではないでしょうか。入学前までの私の中国語学習経験は大学時代に第二外国語が必修科目だったため1年間単位のために受けた「中国語入門」のみです。当時は落第ぎりぎりの成績で文法も発音も聞き取りも理解しないまま卒業してしまいました(二度と中国語を勉強することはないだろうという思いで…)。
それが社会人になった今、まさか東亜学院で中国語を勉強することになるとは思いもしませんでした。入学当初は《先生に怒られないよう、耐えよう…》という気持ちでのスタートでした。しかし最初の講義を受けた瞬間から衝撃が走りました。なんと、“你好”から始まらないのです。ひたすら母音と子音、声調の特訓。特訓というより修行という言葉が合うかもしれません。発声の安定と口の形、舌の場所、《自分がイメージしている発音と実際の発音は一致していないのか》とギャップに気づくことから始まりました。簡単に出せると思った音が発音できない、発音できていると思った音が発音できていないことに「気づく」という感覚です。
日本語にない「e・ü」や「zh・ch・sh・r」、また「n・ng」の区別など徹底的に練習させてもらいました。一切の妥協を許さない講師陣を適当な発音でごまかすことは不可能で、講師陣の熱い指導があったからこそ今の私の基礎ができたといっても全く過言ではありません。不完全な発音でも相手に伝わってしまうことも多々あると思いますが、重要な場面で伝わらなかったり誤解を招いたり、相手の言葉を理解できなかったりという場面が増えると、せっかくの中国語力が活かせず損をします。そのことを知っているからこそ、東亜学院で鍛錬し中国語という一生のスキルをきちんと身に着けるべきだと感じています。
速成講座では5時間/日×100日のフルコースを受講しました。朗読大会や弁論大会、定期的な暗唱など他の受講生と切磋琢磨しながら中国語スキルを磨けるだけでなく、同じ建物内に併設されている日本語学校に通う中国人留学生がおり、イベントや休み時間などで本人のやる気次第で交流することができます。「中国語を学ぶ日本人」と「日本語を学ぶ中国人」のコミュニケーションはとても面白いですよ。
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2.中国語の面白さ、奥深さ ~中国語を通して知る中国文化~
中国語の面白さ、奥深さを既にご存知の方もいらっしゃると思います。私は特に「成語」と「漢詩」が好きになりました。日本語でいう四字熟語の多くが成語からきています。成語はたった4文字の漢字で意味を成しさらに物語も見えてくるのです。この感覚を知ったのは卒業間近のことです。中国ドラマや映画、子供向けアニメ、車内ラジオにも成語が出てくるのですが、その意味を知って聞き取れたときは別世界に引き込まれるような気持ちになれるのでぜひ味わってほしいです。
漢詩も、中学時代に「春眠暁を覚えず…」ととりあえず朗読していましたが、こちらも東亜学院で中国語を学んでから「音の響きの美しさ」と「中国文化」を感じられるようになりました。漢詩を書いた人や情景が頭に浮かび感動を味わうと同時に、中国人の考え方や感じ方、文化を知る芸術作品だったんだとようやく理解できました。私は中国のお笑い「脱口笑」で中国語のマシンガントークを聞き、オチで笑えるようになりたいと思い今も勉強中です。ただし、中国語の悪口が聞こえてしまうようになることも覚悟しています。
話は戻りますが“向前一小步 文明一大步”もお気に入りの言葉の一つです。
(中国で生活されたことのある方はきっとご存知の名言)
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3.勉強のコツ ~中国語にハマる~
上記と一部重複する部分もありますが、中国語が「趣味」になりました。私は決して語学優等生ではなく、学生時代は英語が一番の苦手教科で帰国子女の友達がいなければ卒業できていなかったと思います。それと同様に、もし私が東亜学院で速成講座を受けていなかったら今のように中国語を自ら学べるようになれなかったと思います。
中国語学習のために私が始めたことは下記の通りです。
(1) 講義で分からないことはその日中に解決する(講師が必ず応えてくれます)
(2) 毎日の日課である日記を「中国語」で書く(HSK試験にも活きてきます)
(3) 音楽アプリで中国語の曲を聴く(中国駐在にも活きてきます)
(4) SNS上では中国語入力で会話する(ピンイン学習にも活きてきます)
(5) 中国ドラマ、映画を見る(字幕を追いかける時も音声を意識)
(6) 中国語を中国語で理解する(頭の中で日本語に同時通訳しません)
(7) スマホの言語を中国語にする(慣れるまでに心が折れそうになることも)
中国生活をすると実感するのですが、中国語には基本的に敬語がないので上下関係はありつつも言語の面ではあまり上下関係を感じないということも、私が中国語にはまったエピソードのひとつです。
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4.中国駐在生活 ~日系企業での話~
さて私は勤務先より派遣され中国大連での駐在を経験しました。日系企業では総経理(現地法人の社長)が日本人であることも珍しくありません。中国語を話せないまま駐在されている方もおられますが、ほとんどの場合「中国語を話せるようになりたい」とおっしゃっています。中国語を話せなくても駐在地での仕事を処理できてしまうこともあるのですが、それはナショナルスタッフ(中国人社員)の力があってこそです。日本語を話せるナショナルスタッフばかりではないので、やはり日本人駐在員が現地の言語でコミュニケーションができるとそれだけで社員との距離感が縮まり、良好な関係を築けると感じています。私達も日本語を話す中国人の方に対して親近感が湧くのと同じことだと思います。
私は日系企業勤務ですが、大連駐在時代に中国系企業や中国人の方とコミュニケーションを取る場面が多々ありました。多々あったというよりむしろ自らそのような環境に足を踏み入れていきました。なぜなら中国駐在しているからこそできる経験をしたいと考えていましたし、何より東亜学院で身に着けた中国語を活かせばコミュニケーションができるからです。あと、やはり中国語上達には中国語を使うことが一番の近道だからです。
現地での食事もあえて日本語が通じる日本料理店には行かず、冷や汗と恥をかきながら点菜(注文)、结账(会計)、違う料理が来たり長時間待たされたりすると、不对吧?(違うでしょ?)、再快点好吗?(もうちょっと早くしてくれる?)など伝わるかドキドキしながら中国語を実践していました。もしこれから駐在や留学等で中国生活を予定されている方がいらっしゃるなら、日本人ばかりの生活圏に留まらず中国社会を経験される方がよいですよと私からアドバイスします。
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5.中国語を学んで得られたこと ~中国の友人~
中国語を勉強してよかったと思うことは中国語を話す友人ができたことです。年齢、性別、立場、場所、国籍問わず、中国語レベルは違えど共通の「中国語」で会話すると自分も相手も親近感が湧きます。専門的で高レベルな通訳レベルの話ができなくても、ついつい家族の話や中国生活で感じたこと、趣味や旅行の行き先、好きな食べ物などで盛り上がります。「加微信聊吧」と気軽にWeChatの友人追加リクエストが届き今では900人以上のWeChat友人ができました。飲食店の店長さんや展示会視察時に話した中国企業の営業担当、同じ駐在員だった日本人駐在仲間などたくさんの友人と繋がり、WeChatのモーメンツ(朋友圈)はいつも大賑わいです。
友人たちからは今中国で起きていること、中国の日常、休日の過ごし方、広告宣伝等々いろんなことを教えてもらっています。
また中国に行った時には皆に会いたいな、日本に遊びに来てくれた時には日本を案内したいなと思います。
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6.中国旅行の思い出~日本では得られない感動~
これから中国へ旅行、留学、研修、仕事等の理由で渡航されることがあるかと思います。時間や体力、お金には限界がありますが中国のいろいろな場所へぜひ訪れてほしいと思います。私は駐在期間中にコロナウィルスが流行しゼロコロナ政策の最初から最後までを経験し、中国国内であってもなかなか身動きが取れない状況でした。万が一感染者や接触者になると数週間にわたる隔離生活が強いられるため、出張や旅行の多くを諦めました。
それでも隙を見つけて様々な場所を訪れました。北からハルビン、長春、瀋陽、大連、丹東、庄河、営口、北京、天津、威海、烟台、莱陽、莱州、諸城、青島、上海、南京、杭州、洛陽、西安、厦門、深圳、麗江、大理…本当はもっと行きたい場所があったのですが叶わずでした。行けなかった場所はこれからの楽しみに取っておきます。
旅行に行く場合には、下記のことを実践してほしいと思います。
① 現地料理や特産品を食すこと
② 方言を聞くこと(中国語レベルがあがると方言を聞くだけで出身地が分かるそうです)
③ 現地人の性格を知ること(性格は人それぞれですがやはり地域特性があります)
④ 庶民の暮らしぶりをみる(旅行先は大都会が多いと思いますが、路地裏など通ると庶民の暮らしを感じることができます)
⑤ 絶景を見ること(写真やパソコンとは比べ物にならない感動があります)
⑥ 安全第一(トラブルに巻き込まれないよう気を付けてください)
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最後に私が訪れた場所の風景を少しだけシェアします。東亜学院できっちり勉強してから中国に行くと見える景色が必ず変わります。
(常設コース速成講座第81期 西村様)
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